日当たりが悪い家を売却するには?価格への影響をご紹介

日当たりが悪い家を売却するには?価格への影響をご紹介

住宅の日当たりの悪さは、売却時の価格にどのような影響を与えるのかは気になるところではないでしょうか。
たしかに日当たりの悪い住宅は売却しにくい傾向にありますが、日当たりが悪い住宅ならではのメリットもあるため、うまく工夫すれば売却につなげられるはずです。
今回は、日当たりの悪い家の売却価格への影響やメリット、うまく売却するコツについてご紹介します。

日当たりが悪い家の売却価格への影響

日当たりが悪い家が持つメリット

日当たりが悪い家は、売却価格が相場よりも安くなりやすい物件のひとつです。
住宅の日当たりは、その家がどの方角を向いて建っているかに影響されるほか、周囲にどれだけ建物が建っているかによっても異なります。
周囲にビルやマンションなど、該当の家よりも高い建物がたくさん建っている場合は日当たりが悪くなる可能性が高いです。

日当たりが悪い家の需要

日当たりが悪い家は、日当たりが良い家と比べて需要が低く売却しにくい傾向にあります。
日当たりが悪い家は室内に日光を取り入れにくく、じめっとした湿度の高い環境になりがちです。
そのため気分的に良くない、洗濯物が乾きにくい、冬場は寒いなどのデメリットがあります。
日当たりが良い住宅のように良い印象があまりないため、相場から20%ほど価格が落ちる場合が多く、高い価格で売り出すと売却期間が長引くのです。
ただし、物件の価格を決めるのは日当たりだけではなく周辺環境の影響もあります。
家があるエリア全体が開発や再開発の対象に入っていたり、交通の利便性が良い立地だったりする場合は日当たりが悪くても比較的価値を保ちやすいです。

方角による日当たりへの影響

住宅への日当たりは、どの方角向きの家なのかによっても変わります。
東向きの家の場合、朝から日の光が差し込むため屋内が温まりやすく、冬でも暖かく過ごせる可能性が高いです。
朝早くから活動を始める方でも過ごしやすく快適ですが、夕方以降は日が入らないため寒くなる場合もあります。
西向きの家の場合、午前中はほとんど日光が当たりませんが、午後からの日差しが当たるため夜は余熱で暖かく過ごせる可能性が高いです。
午後から活動する方には過ごしやすいものの、西日が眩しい、夏場は暑いなどの注意点もあります。
南向きの家は季節や時間帯を問わず日光が入りやすいため、需要や人気が高く価格も高いです。
一方で、夏場は屋内の温度が高くなりやすく、家具やフローリングが日焼けして劣化する可能性もあります。
北向きの家は、いわゆる日当たりの悪い家に分類されるものであり、湿気が溜まりやすくカビが発生する可能性が高いです。
価格も安いものの、室内の気温が高くなりにくいため夏場は涼しく過ごせる傾向にあります。

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日当たりが悪い家が持つメリット

日当たりが悪い家が持つメリット

日当たりが悪い家はデメリットにフォーカスされる場合が多いですが、日光が入らないからこそのメリットも存在します。
北向きの家や周囲に高い建物が多い家を売却する場合は、こうしたメリットをアピールするのがおすすめです。

日当たりが悪い家は涼しい

日当たりが悪い家は、夏場でもほとんど屋内に日光が入りません。
そのため日当たりが良い家と比べて涼しい傾向にあり、熱中症のリスクを抑えられます。
冷房の効きも良く、エアコンの効率が良いため電気代も節約でき、生活費を抑えられるのもメリットです。

日当たりが悪い家は日中外出しても温度が上がりにくい

日当たりが良い家は、日中にカーテンを開けて外出していると、帰ってきた頃には温度が高く、暑くなっています。
近場に少しの時間だけ外出するのであればエアコンをつけっぱなしにすることもできますが、電気代がもったいないと感じる方は少なくありません。
外出が長引いてしまった場合はさらなる出費になるため、結局エアコンをつけずに出かけて暑い自宅に帰宅する方が多いです。
日当たりが悪い家であれば、外出中も屋内に日光が入らないため気温が上がりにくく、帰宅しても暑くない場合があります。
そのためエアコンをつけっぱなしにしておく必要もなく、電気代を抑えられるでしょう。

日当たりが悪い家は日焼けしにくい

日当たりが悪い家は、日焼けによる内装や家具の劣化が起きにくい傾向にあります。
日光には物を劣化させる性質があるため、長時間当てていると色褪せたりボロボロになったりしてしまうのです。
そのため、日当たりが良い家の場合はカーテンやフローリング、家具の色が褪せてしまったり、劣化が進んでしまう場合があります。
日当たりが悪い家であれば日光が屋内に入りにくい分、フローリングや家具への影響が少ないです。
カーテンや家具を買いなおす、フローリングを張り替えるなどの修繕には多くのお金がかかります。
こうした設備の買い替えや修繕にかかるお金を節約できるのもメリットと言えるでしょう。

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日当たりが悪い家を売却するためのコツ

日当たりが悪い家を売却するためのコツ

日当たりが悪い家を売却するためには、ターゲットを絞ってより良い印象を持ってもらうのがコツです。
そのため、日当たりが悪い家ならではのメリットを前面に出しつつ、内見に来た方に好印象を持ってもらえるような状態にしておく必要があります。

照明を活用して屋内を明るく見せる

日当たりが悪い家の印象が悪いのは、屋内が暗く沈んだ状態に見えるためです。
そのため、主な照明を明るいものにしたり、間接照明を設置したりして屋内を明るく見せると好印象につながります。
背の高い間接照明があれば高所から部屋全体を照らせるほか、部屋に入ってすぐ目につく場所に間接照明があると明るい印象になるでしょう。
間接照明が目に入ると外からの日当たりの悪さに目が向きにくくなります。
また、カーテンを明るく温かみのある色にしておくと、部屋全体の印象が明るくなるため印象が良いです。
窓からの光が当たる位置に鏡を設置しておくと、反射した光が屋内を照らしてくれるためより屋内が明るくなるでしょう。

内見前の掃除を徹底しておく

日当たりが悪くて屋内が暗いと、日当たりが良くて明るい物件よりも不衛生な印象が強くなります。
そのため、掃除を入念におこなって汚れが目立たないように徹底しておく必要があるのです。
とくに、玄関は家全体の第一印象を決める存在であるため、その後の印象に大きく影響します。
砂、土、泥などによる汚れや靴箱・棚に降り積もった埃などがないよう、掃き掃除や拭き掃除をしっかりしておきましょう。
また、購入希望者の方はキッチン、トイレ、バスルームなどの水回りもよく見ています。
水回りは水垢やカビが発生しやすく、不潔な印象を与えやすいエリアです。
日当たりの悪い家はとくにそのような悪い印象が強く残りやすいため、なるべくカビなどもきれいに落とす必要があります。
自力で掃除するのが難しい場合は、ハウスクリーニングなども活用してみましょう。

売却活動のターゲットを絞る

日当たりが悪い家を早めに売却したい場合は、売却活動のターゲットを絞るのがコツです。
夜勤や在宅勤務が主な勤務形態の方にとっては、日当たりが悪く日中の屋内が暗い家は使い勝手が良い可能性があります。
昼間でも睡眠が取りやすく、日中でも落ち着いて作業ができる点にフォーカスして売り出してみましょう。
日中屋外に出ている場合でも、屋内に熱がこもりにくく帰宅しても暑くない点は大きなメリットとなります。
家具や建具が日焼けしにくく劣化しにくい点は、購入後の修繕費用を抑えたい方におすすめです。
日当たりが悪くても得られるメリットをしっかり購入希望者の方に説明し、家の過ごしやすさについてアピールすれば成約できる可能性があります。

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まとめ

日当たりの悪い家は日当たりが良い家よりも需要が低く、売却価格も安くなりがちです。
しかし、日当たりの悪い家は日中でも涼しく過ごせるほか、屋内の家具などが日焼けしにくいメリットがあります。
日当たりの悪い家を売却するコツは、部屋を明るく見せることやターゲットを絞ることです。