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新築住宅の購入資金に使える贈与の非課税枠とは?利用方法や条件も解説

家づくり

青栁 伸彦

筆者 青栁 伸彦

不動産キャリア8年

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新築住宅の購入を考えている方の中には、資金の準備について不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。実は、ご家族からの援助を受けて住宅を購入する際、一定の条件を満たせばまとまった金額でも贈与税がかからない「非課税枠」の制度があることをご存じでしょうか。本記事では、この非課税枠の基本的な内容や活用条件、申請方法、さらに併用できるその他の制度まで、分かりやすく解説していきます。最後まで読むことで、安心して新築住宅購入の計画を立てるヒントが得られるはずです。

贈与税の非課税枠とは何か

「新築住宅の購入を検討している方」に向けて、直系尊属からの資金援助に対して設けられた「贈与税の非課税枠」制度について、わかりやすくご説明いたします。まず、令和6年(2024年)1月1日から令和8年(2026年)12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属から、自己の居住用住宅の新築や購入、増改築等に充てるための金銭を受けた場合、一定の要件を満たせば、贈与税が非課税となる特例制度が利用できます 。 特例の非課税限度額は、住宅の性能に応じて異なります。省エネルギー等の性能を備えた住宅(省エネ等住宅)では最大1,000万円まで、その他の住宅では最大500万円までが非課税となります 。

以下の表に制度の主な概要をまとめました:

住宅の種類 非課税限度額 制度適用期間
省エネ等住宅 1,000万円 令和6年1月1日〜令和8年12月31日
その他の住宅 500万円 同上

このように、住宅の性能によって非課税となる額が異なりますので、ご自身が検討されている住宅がどの区分に入るか、ぜひご確認ください。

なお、「省エネ等住宅」と認められるためには、たとえば断熱性能やエネルギー消費の基準、耐震性やバリアフリー性など、所定の技術的要件を満たし、その証明書類を提出する必要があります 。

この制度を活用することで、住宅購入の負担を軽減できる可能性があります。「いつまでに贈与が完了している必要があるのか」や「住宅の性能基準は何か」などの詳細な情報に関しては、別の見出しでさらに詳しくご案内いたしますので、どうぞ引き続きご一読ください。

制度適用のための住宅要件と条件

まず、省エネ等住宅に該当するには、以下のいずれかの基準に合致している必要があります。
・断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上
・耐震等級2以上または免震建築物
・高齢者等配慮対策等級3以上
これらは、住宅性能証明書などで証明される必要があります。一般住宅とは異なり、「質の高い住宅」に該当するかどうかが、非課税枠の上限額に影響します(省エネ等住宅で非課税限度額は最大1000万円、それ以外は500万円)。

次に、住宅の床面積要件についてです。以下のようになります。

条件床面積要件
所得金額が1,000万円以下40平方メートル以上
それ以外50平方メートル以上
さらに、住宅の床面積のうち2分の1以上が、受贈者の居住用である必要があります。なお、床面積の上限は明示されていないものの、一般的な目安として240平方メートル未満とされることもありますが、本制度では具体的な上限は問われません。

最後に、居住開始と入居のタイミング要件についてです。原則として、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅に居住開始することが求められています。しかし、もし工事が遅れて居住開始が難しい場合でも、建物が「棟上げ(屋根と骨組みがあり、建造物として土地に定着している)」の状態であれば、居住開始が遅れても要件を満たせることがあります。この場合でも、遅くとも贈与の翌年12月31日までには実際に住み始める必要があります。

以上の要件を整理すると、制度を確実に活用するためには、住宅の性能、面積、居住開始のタイミングの三点をしっかり確認することが重要です。

申請手続きと注意点

直系尊属から新築住宅取得資金として贈与を受けた場合、非課税の特例を受けるには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに「贈与税の申告書」に必要書類を添えて提出する必要があります。この期間を過ぎると、無申告加算税などの罰則が課される可能性がありますのでご注意ください。

内容詳細備考
申告期限贈与を受けた翌年2月1日~3月15日期限厳守が重要です
必要書類戸籍謄本、契約書の写し、住宅性能証明書または登記事項証明書など書類不備に注意
適用条件の変更制度の延長や要件の厳格化の可能性最新情報を確認しましょう

具体的には、受贈者が直系卑属であることの証明(戸籍謄本など)、新築や取得に関する契約書の写し、住宅の性能要件を示す証明書(省エネ・耐震・バリアフリーなど)や登記事項証明書が必要です。登記事項証明書は、不動産番号の記載によって添付が省略できる場合もあります。さらに、マイナンバー記載の申告書を提出する際には、本人確認書類の提示または写しの添付も求められます。これらの書類を漏れなく用意することが重要です。

また、制度の適用期限は令和8年(2026年)12月31日までとされていますが、今後の税制改正によって延長や要件変更が行われる可能性もあります。将来的な変更については国税庁の最新情報をこまめに確認するようにしてください。

活用のヒントと併用できる制度

新築住宅の購入を検討されている方が、より多くの資金を非課税で受け取るために、複数の税制優遇を上手に組み合わせる方法をご紹介します。

まず、「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」と「相続時精算課税制度」との併用が可能です。省エネ等性能を備えた住宅であれば最大1,000万円、一般住宅でも500万円まで非課税となる制度と、相続時精算課税の基礎控除(110万円)および特別控除(2,500万円)を重ねることで、最大3,500万円(省エネ住宅の場合)または3,000万円(一般住宅の場合)まで非課税となります。

この併用を行う際には、次のような流れで適用されます:

制度の順序ポイント
(1)住宅取得資金の非課税制度まず対象となる非課税限度額を適用
(2)相続時精算課税制度非課税後の残額に基礎控除と特別控除を適用
(3)超過分への課税控除後でも残った額には一律20%の贈与税が課される

こうした計算例では、例えば4,000万円の贈与のうち、省エネ住宅の場合であれば1,000万円がまず非課税となり、残りの金額に基礎控除110万円と特別控除2,500万円を適用し、残余には贈与税が課されるという仕組みです。

また、夫婦それぞれで贈与非課税枠を利用する方法も有効です。例えば夫と妻がそれぞれ直系尊属から非課税限度額分の資金を受け取り、共有名義で住宅を取得することで、夫婦合わせて大きな非課税枠を活用できます。共有名義の場合は持分割合を出資割合に合わせること、入居前に贈与を受けること、そして非課税でも確定申告が必要なことに留意してください。

これらの制度をスムーズに利用するためには、早めの計画立てと専門家への相談が不可欠です。贈与のタイミングや申告手続き、制度の選択などは複雑なため、公認会計士や税理士への相談をあらかじめしておくことをおすすめします。

まとめ

新築住宅の購入を目指す方にとって、贈与税の非課税枠の活用は大変有効な方法です。この制度では、一定の条件を満たせば直系尊属からの資金援助が大きな負担軽減となります。制度利用には住宅や受贈者にも決められた条件があり、申告手続きもとても重要です。また、他の非課税制度との併用や、計画的な資金準備によって、より賢く新築購入を進めることができます。将来の安心のためにも、今からしっかりと情報収集し、早めに準備を始めましょう。

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